ミラニスタのレポート

ミランの試合内容・結果、移籍情報等を綴っています

「ミラン vs ベローナ」

96/97セリエA第1節。

スクデットを獲得したミランが連覇を目指す。キャプテンのバレージも引退し、監督も代わった。


<スタメン>
GK ロッシ
DF パヌッチ
  ガッリ
  コスタクルタ
  マルディーニ
MF ボバン
  アルベルティーニ
  バッジョ
  デサイー
FW ウェア
  シモーネ

監督 タバレス


<前半>

序盤に目立ったのはバッジョのセットプレーの精度、ウェアの身体能力の高さ、マルディーニの左サイドからの仕掛け。そしてボバン。ボバンは前線からプレッシャーをかけれるし、ドリブルもパスも技術が高い。

ところが先制はベローナだった。25分にロッシとコスタクルタの連係ミスから失点した。

その後はボールは持てるが崩せない状況が続いた。


前半は結局追いつけなかったミラン。ベローナの守備が荒いのもあったが、ウェアの身体能力のみに頼った攻撃ばかりが目立った。多様性がなかった。ボバンとバッジョの仕掛けやアルベルティーニの裏をつくパスにシモーネが飛び出す、とか期待していたが。


<後半>

4分にミランが追いついた!ボバンのドリブル突破から、最後は中央の密集地帯で無理矢理こじ開けたシモーネが決めた!

そして21分に逆転した!シモーネがゴールに対して斜めにドリブルして、キーパーのタイミングをずらして流し込んだ!

そのシモーネは終盤にエラーニオと交代した。

最も圧巻だったのは43分のウェアのゴール!相手のコーナーキックからボールを持ったウェアが自陣から相手ゴールまで一人で駆け抜けてゴールまで決めてしまった!80mはあった!

そして最後はバッジョが見せた!相手コーナーキックからのカウンターで、エラーニオから裏に抜け出したバッジョがキーパーをかわして無人のゴールに流し込んだ!


終わってみれば4-1だったが、組織的な連係や安定感はなかった。はっきり言って個人技。シモーネの2点目、ウェア、バッジョのゴールは素晴らしかった!特にウェアのゴールは滅多に見られないようなスーパ−ゴール。そのウェアとデサイーはフィジカルがとんでもなく強い。ボバンの体の軽やかさも終始目立った。選手のバランスは良かったように思えたが、この年のミランは11位(全18チーム)という最悪の結果で終わっている。今のミランのようにスターはいるが安定感なく勝てたり負けたりしていた。同じようなことにならないように戦術にしっかりチームをはめてほしい。