「ローマ vs ラツィオ」
08/09セリエA第12節。
実に163回目を迎えることになったローマダービー。
11節終了時点でラツィオ4位、ローマはなんと17位。
チャンピオンズリーグのチェルシー戦で復活したかに思えるほどの出来を見せたローマ。ところがその後が続かなかった。柱のトッティもまだ本調子ではない。そのこともあって今節もヴチニッチとのツートップ。
ラツィオはロッキも復帰して国内リーグ3連勝中と好調を維持。前線はかなり強力だ。
<前半>
今ローマが最も期待するヴチニッチは調子が良さそうだった。対するトッティはキックの精度からも不調具合が窺えた。
ラツィオの攻撃にはやはり厚みがある。パンデフもよくいろんな場面に顔を出していた。
前半はどちらのゲームとも言えない攻守の切替の多い展開だった。
ローマは中盤のポジショニングが悪かった。もっとボールを落ち着いて持てるはずだし、トッティ、ジュリオ・バチスタ、デロッシはミドルも狙っていくべき。ヴチニッチとかがボールを持ってもサポートがほとんどなかったから孤立して次に繋がらない場面が目立った。運動量を上げていかないと厳しい。
ラツィオはスリートップによるカウンターは魅力的。中盤はそれなりに大変だがよく動けていた。サラテの突破を積極的に使ってもいい。
<後半>
絶対に勝ちたいローマがどうやって点を取りにいくかと思われたが、50分に先制した!ショートコーナーからトッティがクロスを上げ、ニアへ走りこんだジュリオ・バチスタがファーへ流すヘディングで絶妙なコースへ飛ばした!セットプレーが前半は全く活かされていなかったところに工夫を加えた!
追いつきたいラツィオは前半ほどボールの周りが良くなく、65分にはレデスマが2枚目のイエローカードを受けて1人少ない状況に。
それでもラツィオは諦めなかった。ロッキやパンデフは決定機をいくつか作っていた。
残り数分でローマにも退場者が出てしまった。ペロッタだ。実力を発揮することなく下がってしまった。
そして最後までなんとか守り切ったローマが辛勝。チェルシー戦に続く今シーズンの価値ある勝利を手にした。
<結果>
ローマ 1-0 ラツィオ
<得点>
ローマ 50分 ジュリオ・バチスタ
<マン・オブ・ザ・マッチ>
ジュリオ・バチスタ(ローマ)
ローマにとっては大きな勝利だった。しかし、問題はこの後だ。連勝が必須であることは間違いない。内容的にも決してラツィオを圧倒していたわけではなく、むしろ大きなチャンスはラツィオに多かった。メクセスが集中を切らさず守った。ジュリオ・バチスタも前半はイマイチだったが後半はけっこう良かった。状況を把握した動きにボールの持ち方は変わった。
ラツィオはレデスマの退場が早く一気にきつくなってしまった。サラテがかなり最後まで奮闘したが実を結ばなかった。ローマにとっては脅威であった。