「ローマ vs ミラン」
08/09セリエA第18節。
ウィンターブレイク明けの重要な一戦はローマとのアウェー戦。さらに今冬話題性№1のベッカムはなんといきなりのスタメン起用。
ローマはケガでトッティは不在。
<スタメン>
パト
ロナウジーニョ カカ
ファバッリ マルディーニ
<前半>
静かな立ち上がりだったが、ミランのリズムは悪くなさそうだった。
ところが先制はローマだった。22分、左のリーセからのクロスをヴチニッチがワントラップシュートを放った。守備の脆さは相変わらずだった。
その後はミランが攻撃をする時間が増えた。しかしシュートまでは繋がらず、全てはね返されていた。
前半はポゼッションしながらも1点ビハインド。休み明けで休養が取れているはずなのに動きがやはりない。カカとセードルフが周りの動きがなくて苛立っていたように感じた。ボールを持っていない選手が動かないからパスが出せず、仕掛けることもできない。攻撃は右のベッカム、左のヤンクロフスキのクロスのみ。それもパトしか合わせる選手がいないから簡単に防がれて可能性を全く感じない。後方からの飛び出しもメンバー構成上期待できない。ザンブロッタもピルロも後ろの不安が大きくて前に出ていけない状況だった。ロナウジーニョは存在感なし。ベッカムのクロスを活かすならインザーギを。
<後半>
ミランは引き続き同じメンバーでスタートさせたがいきなり追いつくことに成功した!48分、スペースに走りこんだカカが得意の左から中央のパトに合わせた!
さらにそのわずか5分後、あっという間に逆転した!53分、カウンターからヤンクロフスキのパスをワンタッチでロナウジーニョが走りこむパトへ流し、一気に加速したパトがメクセスを置き去りにして一人で決めてしまった!
後半に入ってからロナウジーニョが守備を少しするようになったが、ファールばかりだった。
そのロナウジーニョが残り20分でアンブロジーニと交代した。
しかしその直後にローマのヴチニッチにまたしてもやられ同点にされてしまった。72分、ゴール前のドサクサからクリアしきれなかったボールにヴチニッチが詰めていた。
両チームとも動きが出て一進一退の攻防が繰り返されたが、結局2-2のドローで終えた。
<結果>
ローマ 2-2 ミラン
ミラン 48分 パト
53分 パト
<チーム評価>
5.5
<個人評価>
アッビアーティ:5.0
ザンブロッタ:5.0
マルディーニ:5.5
ファバッリ:5.5
ヤンクロフスキ:4.5
ピルロ:5.5
ベッカム:5.5
セードルフ:6.5
カカ:6.5
ロナウジーニョ:4.5
パト:7.5
アンブロジーニ:5.5
フラミニ:-
<マン・オブ・ザ・マッチ>
パト
前半の出来からするとよくドローで終えたなと。後半は全体に動きが出てきて、なぜ最初からそうしなかったのか。あるいはできなかったのか。一番良かったのはやはりパト。あのスピード、ドリブル、シュートは素晴らしかった。それを喚起させたカカとセードルフの動きが実った。注目のセリエAデビューとなったベッカムの持ち味は残念ながら活かされなかった。アンブロジーニをもっと早く、そしてインザーギが出れば面白かったかもしれない。改善が見られないのは守備。特にヤンクロフスキはまずい。守備力皆無だ。さらにベッカムの入ったスリーセンターはより攻撃的になって最終ラインとの距離感や全体のバランスはロナウジーニョの出来が悪かったこともあり、とても取れていないようだった。