ミラニスタのレポート

ミランの試合内容・結果、移籍情報等を綴っています

アメリカ代表DFオニェウ獲得

ミランがスタンダール・リエージュからアメリカ代表DFオグチ・オニェウを獲得したことを発表した。契約は3年、2012年まで。ボスマン・プレイヤーとして移籍が成立した。

オニェウは27歳の193cmという上背のあるセンターバック。先月行われたばかりのコンフェデレーションズカップの準優勝にもスタメンとして貢献した。ベルギーのパスポートを所持しているため残り1枠のEU圏外選手枠は埋まらない。ニューカッスルへレンタルしてプレーした経験もある。

全く噂にも上っていなかったので驚きの移籍。所属していたスタンダールでも、アメリカ代表でも守備の要であるがビッグクラブでのプレーはない。実績はそこまでないがコンフェデの出来や移籍金がないこと、EUパスがあること、体格、年齢を考えると良い補強かもしれない。特にセットプレー時に期待できそうだ。


<2009年移籍>

IN

FW ジャンマルコ・ジゴーニ (トレヴィーゾ)

FW ジャコモ・ベレッタ (アルビノレッフェ) 共同保有

MF ダヴィデ・ディ・ジェンナーロ (ジェノア)

MF イニャツィオ・アバーテ (トリノ)

DF チアゴ・シウバ (フルミネンセ)

DF マルコス・ディニス (リボルノ)

DF オッド (バイエルン) レンタルバック

DF ジゴン (スタンダール) レンタルバック

DF オグチ・オニェウ (スタンダール)

GK ストラーリ (フィオレンティーナ) レンタルバック

監督 レオナルド (-) 新就任


OUT

FW シェフチェンコ (チェルシー) レンタルバック

FW ピエール・エメリク・オーバメヤン (リール) レンタル

MF エメルソン (-) 契約解除

MF ベッカム (LAギャラクシー) レンタルバック

MF グルキュフ (ボルドー)

MF カカ (レアルマドリード)

DF マルディーニ (-) 引退

DF センデロス (アーセナル) レンタルバック

DF マッティオーニ (グレミオ) レンタルバック

DF ロマーノ・ペルティコーネ (リボルノ)

DF ルカ・アントネッリ (パルマ)

監督 アンチェロッティ (チェルシー)


その他

FW パロスキ (パルマ) 共同保有延長 〜2010年

DF ファバッリ 契約延長 〜2010年


<09/10シーズン予想フォーメーション>

4-3-3

                  ボリエッロ

                 (インザーギ)

                   (パト)

 ロナウジーニョ                           パト

(ディ・ジェンナーロ)                        (アバーテ)

   (パト)                              (ビウデス)

        セードルフ              フラミニ

       (アンブロジーニ)          (ガットゥーゾ)

        (フラミニ)              (カルダシオ)

                   ピルロ

                  (セードルフ)

                  (カルダシオ)

ヤンクロフスキ                           ザンブロッタ

(ザンブロッタ)                            (オッド)

(ファバッリ)                             (アントニーニ)

           チアゴ・シウバ       ネスタ

            (オニェウ)        (ボネーラ)

            (カラーゼ)        (ダルミアン)

                  アッビアーティ

                   (ジーダ)

                   (カラチ)


<今後の補強ポイント>

これ以上の選手の放出は可能性が薄くなってきたこと、レオナルド新監督が4-3-3のロナウジーニョ中心で新チームを作ると公言していること、ミランの予想される財政状況を考えた上で補強してほしいポイントを挙げる。


優先補強ポジション
①CF
②CB
③LSB
④WG or ST
⑤GK
⑥DMF
⑦RSB
⑧CMF


1.ポストプレーのできるCF

長期離脱で出場できておらずミランでの実績が頼りないボリエッロと高齢のインザーギでは不安が大きい。攻撃的にいくのであれば得点が奪えないと話にならない。パトもできなくはないがトップを張るタイプではない。

ジェコへの最終オファーが2200万ユーロで出されたそうだが望みが薄い。そうなるとルイス・ファビアーノが第一候補。セビージャへの第一オファーは提示額が低すぎて拒否されたが、交渉は続く様子。3000万ユーロは高いと思うが2000〜2500万ユーロなら価値はある。次点はフンテラール。これもレンタルでの移籍を目指したが拒否された。レアルマドリードは完全移籍を希望している。2200万ユーロは微妙。もう少し安価であれば…。アデバヨールは可能性がどんどん低くなっている。新たに噂の出てきたクラウチはトーニ同様やめてほしい。

獲得の可能性のある選手:ルイス・ファビアーノフンテラール、ジェコ、アデバヨール、トーニ、クラウチ、エトー、アマウーリ、ドログバカヌーテトレゼゲ


2.経験豊富で統率力のあるCB

マルディーニが引退し、ファバッリももういつ引退してもおかしくない。ネスタ、カラーゼ、ボネーラは長期離脱しており高いパフォーマンスもシーズン通しての活躍も望めない。期待できる若いダルミアンにはまだスタメンは張れない。そうすると新加入のチアゴ・シウバしかいない。チアゴ・シウバも期待はかなりできるようだがセリエAでの実績は全くない。オニェウを獲得したため競争力は上がった。これでカラーゼ放出の可能性もあり!?

メクセスはローマ残留を明言しておりかなり難しい。アッガーもリバプールと契約を延長したため同様に可能性はかなり下がった。ビディッチへのオファーも拒否。これでセンターバックのビッグネーム獲得はほぼなくなった。そうするとオファーを出している最中のミランダが可能性、実力を考えると第一候補。EU枠が気にかかるところ。新たに噂に挙がっているのはメルテザッカーとクリッシト。左サイドでもプレーできるクリッシトを是非。

獲得の可能性のある選手:ミランダ、クリッシト、メルテザッカー、サパタ、ルシオアレックス・シウバメクセス、アッガー、アレックス、シェアー、サンタクローチェ、タスキ


3.守備力もある運動量豊富な左SB

ヤンクロフスキにも衰えが見えるのは明らか。特に守備面では不安が顕著だ。08/09シーズンはあまり見られなかったが左足のクロスくらいしか魅力がなくなってしまった。控えもいないポジションだ。ザンブロッタを左に回しても右サイドがいない。

一度合意までいって加入間近だったアリ・シソコが果たしてどうなるか。1500万ユーロは高すぎるように思う。期待はできる選手だけに、低額で獲得できるのなら是非。もしダメならマクスウェル、クリシ、アンドレ・サントスあたりだが現実的なのはマクスウェルのみ。

獲得の可能性のある選手:アリ・シソコ、マクスウェル、アンドレ・サントス、フェリペ、クリシ


4.突破力のあるSTorWG

3トップのサイドに一人ほしい。パトは期待できるがロナウジーニョが果たしてパフォーマンスを取り戻せるのか。カカが去った今、取り戻してもらわなくては困るのだが難しい。仮に期待に応えてくれても後一人は必要だろう。ビウデス、アバーテでは格段にレベルが落ちる気がする。成長してほしい二人ではあるが…。ディ・ジェンナーロを獲得したため優先順位はさらに下がったかもしれない。多分このポジションの補強はもうない…。

もしあるならばイタリアからの、しかもミランからのオファーであれば検討する姿勢のジュゼッペ・ロッシが入れば文句ない。ロナウジーニョを差し置いてスタメンを張ってもおかしくない有望株。ただ、ジェコやアデバヨールが優先されているようなので望みは薄いか…。

獲得の可能性のある選手:ジュゼッペ・ロッシロビーニョネイマール


5.守護神となるGK

アッビアーティが長期離脱しており09/10シーズン開幕にも間に合わない可能性が高い。そうなると一気に信頼を失ったジーダしかいない。カラチやストラーリは論外だろう。

フレイはフィオレンティーナ残留を希望。もし移籍するにしてもバイエルンが有力だ。マルケッティを今のうちに是非と思ったが、カリアリでプレーを続けるようだ。ブッフォンが代表を退いた後は彼に期待がかかっているのだが。

獲得の可能性のある選手:マルケッティ、フレイ、ブッフォン、アキンフェエフ、アメーリア、ロリス


6.新たなレジスタとなりうるDMF

ピルロにチェルシー、アトレティコマドリード移籍の可能性があり高額オファーならクラブも放出を容認している。本人は残留を明言。だが、もし出すなら今しかない。明らかにパフォーマンスが低下してきており年齢的にも高く売れる時期は今回を逃せばないだろう。相性の良かったカフーシェフチェンコはもういないしインザーギもスタメンを張ることはほとんどないだろう。共に中盤を組むガットゥーゾセードルフとの連係は良いが衰えは顕著でありマンネリ化が否めない。

フェリペ・メロフィオレンティーナと契約延長。移籍するにしてもアーセナルユベントスの可能性が高まった。そこでレデスマ。移籍の可能性があり行き先はミランかユベントスだと言われている。さらにユベントスはそこまで熱心でないことから狙い目である。ただ、ミランもエルナネス、ガゴ、パロンボを候補として考えているようで、まだ定まっていない模様。エルナネスはEU枠の問題でジェコやアデバヨール次第だ。ピルロが残留となると競争力を持たせる若い選手が良い。

獲得の可能性のある選手:レデスマ、ガゴ、エルナネス、パロンボエッシェン、ミゲウ・ベローゾフェリペ・メロ、マクドナルド・マリガ、インレル、エデルソン


7.オーバーラップのタイミングが抜群な右SB

ザンブロッタにももはや多くは望めない。左右どちらもできるユーティリティ性はあるが最後の手段だ。オッドが復帰しても期待は全くできない。トーニやクローゼという格好のターゲットのいたバイエルンでもオッドはクロスを上げることはできなかった。それに移籍の可能性もある。まだフラミニを入れた方がいいがサイドバックタイプではない。アントニーニももう少しできれば…。

ここにはセルヒオ・ラモスが第一希望に挙がる。センターバックもできるからかなり重宝するだろうが可能性は薄い。マイコンがレアルマドリードに入っても…。だが、今のところ候補がいない。

獲得の可能性のある選手:セルヒオ・ラモス


8.高い位置でもボールをキープできて散らせる万能型CMF

セードルフにも放出の可能性があり年齢的にも後継者は絶対に必要なポジション。グルキュフボルドーに完全移籍してしまったため今では全くの白紙。プリマベーラにもいないだろう。

セスクがイタリアならミランと言ってくれているように彼が入ればミランは大きく前進できるだろう。しかしこれは夢物語。ピルロセードルフらが高額で売れればセスク一人につぎ込んでもいい。だが現実的でない。アーセナルが出すとは考えられない。そうなるとこのポジションもできそうなフェリペ・メロ、レデスマ、エデルソンあたりが考えられる。タイプは違うがエッシェンやクズマノビッチも面白いかもしれない。

獲得の可能性のある選手:レデスマ、ガゴ、エッシェン、クズマノビッチ、マクドナルド・マリガ、インレル、エデルソン、ディアビー、フェリペ・メロ、セスク